〜有職巫女袴と袖長白衣〜
神祇装束は、時代とともに、有職故実が変容され、 簡易化されてまいりました。
弊社では、かかる変容を受け入れた上で、平安期に美を極めた有職故実の美しさを表現できる装束の今日有るべき姿を模索いたしてまいりました。
今回、女房装束が最も簡易化された巫女装束に焦点を当てました。
御承知の通り、現在、多く用いられている巫女装束(小袖、差袴)は、女房装束において平安時代末期から単の下に着用されるようになった小袖(白衣)、そして打袴ないし張袴に起源を有していると考えられます。
元来、白の小袖は肌着です。
現在の巫女装束常装においては下着が露出した様を呈しているわけでございます。
とはいえ、現在の神社実務において巫女が袿(うちき)等の表着を着用するわけにはいきません。
そこで、 清浄の白を維持しつつ、袿と同様に袖丈を長くとった、小袖とは一線を画する着衣が巫女常装としてふさわしいものと考えました。
さらに、袴においてはまちなし差袴(あんどん型)が通常になっておりますが、打袴・張袴形式の、 紐を前後の腰を廻らし、右脇に片鉤で結び下げ(*)、さらに襞が下までいかない捻(ねじ)まち袴が、ゆかしき趣を醸し出し、優れた社威をより高めるもの考えました。
*片鉤結部 |
巫女袴着装図はこちら
女子神職袴と同様の結び方です。 |
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鎌倉末期の「春日権現験記絵」にみえる小袖長袴の下級女官。
この時代にすでに女房装束が簡略化がかなり進行していた様子がうかがわれる。
捻まちの長袴は、未だ廃れていない。 |
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人絹糸を用い、御採用いただきやすい調進費用となっております。
是非、ご検討いただけますようお願い申し上げます。 |
▼従来の巫女装束より女性らしく、可愛らしいとの好評もいただいております。
▼まず、目でお確かめ下さい。
調進品は10日間以内、未使用の場合のみ返品可能です。
注*おそれいりますが返送料は御負担くださいませ。
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